お役立ちコラム｜村上建設のお役立ち情報をお届け

「揚重という言葉を見たことがあるけれど、読み方が分からない」
「建築系の就活や転職活動でよく見かけるが、実際にどんな仕事内容なの？」

建築現場ではとても重要な作業なのですが、聞き慣れないという人もいます。

今回は、揚重がどのような作業なのか、なぜ建築現場で必要とされているのかを解説します。
現場で行われている安全対策や注意ポイントもあわせて紹介するので、建築現場の仕事を知るための参考にしてみてください。

揚重は「荷揚げ」とも呼ばれる運搬作業

まず、揚重の読み方は「ようじゅう」です。現場や会社によっては「荷上げ」とも呼ばれます。
漢字が異なる「楊重」で表記するところもありますが、建築資材を運ぶという仕事内容に変わりはありません。

建築現場において、資材を運ぶ楊重や荷上げがなくては仕事にならず、危険も伴うため知識や経験が求められます。

建築業界では欠かせない仕事なので、揚重経験がある人は転職で有利になったり、給与や条件で優遇されることもあります。

揚重の仕事内容は資材運搬

建築現場では、資材が一ヵ所に搬入されます。その後、手作業や重機を使って指定場所へと運ばなければなりません。
この建築資材を運ぶ作業が、揚重です。

揚重では、次のような流れで作業が進められます。

１：搬入口で資材を受け取る
２：フォークリフトや台車、手作業やクレーンなどで資材を使う場所まで運ぶ
３：現場で資材の仕分けをする

運ばれる資材は軽量鉄骨や木材、石膏ボードや外壁材など多種多様です。
工事が円滑に進むよう必要個数を必要な場所に、間違うことなく届けなければなりません。

資材の重さや量、状況によっては作業員が手作業で行うこともあれば、資格を持った人でなければ作業できない現場があります。

揚重が必要な現場とは？どんな資格が必要？

揚重はさまざまな建築現場で必要な作業です。
戸建て住宅やマンション、高層ビルの建設など揚重がなければ建築工事は進みません。

規模の大きい現場だと、1日の作業が搬入と揚重で終わることもあります。
内装工事に絞ってみても、床や壁に関わる作業や自動ドアに必要な資材、シャッターやサッシの取り付けなど多くの工程があります。
運ばれる資材の種類も量も多いほど、揚重も時間と手間がかかるのです。

さらに、揚重では資格所有者でなければ作業できない場面もあります。

揚重の仕事に必要な資格

重い資材を運ぶためにフォークリフトを運転するので、フォークリフト運転技能講習を受けて資格を取得します。
フォークリフトは建築現場以外でも活躍する車両なので、資格を取っておくと就職や転職で有利です。

小型移動式クレーン運転技能講習を受けて資格を取っておくと、釣り上げ荷重1トン以上5トン未満の移動式クレーンを操縦できるため、揚重の現場で活かせます。

大規模な建築現場では、建設用リフトを使って資材を運ぶこともあるため、建設用リフト運転士の資格を持っておくと重宝されるでしょう。

資材をクレーンのフックに取り付ける際、玉掛け技能講習の資格取得者が作業にあたります。
正確な作業と安全に配慮した作業が求められるので、揚重の現場で活かせます。

揚重作業では、監督や指導を行う安全衛生責任者も欠かせません。講習を受けて取得しておくと、建築関係の仕事でキャリアアップに有効です。

これから揚重のある業種で働きたい、転職を検討しているという人は、資格取得も検討することをお勧めします。

揚重の安全対策や注意ポイント

建築現作業は重い資材の運搬、フォークリフトやクレーンも利用し、玉掛け技能も要するなど誰でも簡単にすぐできるものではありません。

事故が起きないよう部外者の立ち入りを禁止する、資格所有者が作業を行う、荷崩れしないよう適切にワイヤーをかけるなど、多くの安全対策やチェックが必要です。
計画に支障をきたさないよう、なおかつ作業員全員が安全に仕事を終えられるよう、責任者も重責を負います。

作業に関する注意事項は必ず周知し、万全の安全対策が求められるのが揚重の現場なのです。

まとめ

揚重は、建築現場で資材や重量物を運搬する作業です。
手作業でできる現場もあれば、フォークリフトが必要なケース、高層ビルなど規模の大きい現場ではクレーンも使って揚重作業が行われます。
建築現場では欠かせない作業であり、資格を持っていればスキルアップやキャリアアップを目指せるでしょう。

安全対策や注意事項の周知徹底など、事故防止のため一切気を抜くことができない仕事でもあります。

建築業界への就職・転職を検討しているのであれば、揚重に携われる資格の取得も含めて検討しましょう。