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グラウトの施工方法を5つのステップで解説!特徴や注意点も紹介

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グラウトは、建物に発生した隙間や亀裂、ひび割れの補強や地盤の改良などさまざまなシーンで活躍する液体素材です。
建築現場や土木工事においてグラウト施工は欠かせない仕事の一つといえるでしょう。

とはいえ、施工方法や手順がよく分からず、悩んでいる方もいるのではないでしょうか。
そこで、ここではグラウトの概要や施工手順、注意点などについて解説します。

グラウトの施工方法を5つのステップで解説!特徴や注意点も紹介

グラウトってどんな材料?特徴や種類は?

建築・土木の現場では、グラウトがよく活躍しています。
ここでは、グラウトとはどのようなものか、特徴や利点、種類について解説します。

グラウトの具体的な特徴や使用の利点

グラウトは、建築現場や土木工事で発生した隙間を埋めるために用いられる液体素材の総称です。
ダムの建設時に岩盤補強で用いたり、建物の外壁に生じたクラックを補修するために用いたりするケースも多くみられます。

粘度が高くとろとろとした液体のため、隙間によく浸透し、ならしたときの仕上がりもきれいです。
耐水性に優れているため、防水が必要な場所に用いられるケースもあります。

収縮が起きない点も大きな特徴の一つです。
モルタルなどは乾燥すると収縮が起きて空隙が発生する場合がありますが、グラウトの場合は長期間にわたって収縮が起きません。
それだけ密着性が高く、建物の強度を高められます。

また、外気温の変化にも強く、5~35℃の間であれば品質の低下が生じません。

グラウトの3つの種類と違いを知ろう

グラウトは液体資材の総称で、各メーカーからさまざまな製品が出ており、主にセメント系・ガラス系・合成樹脂系の3つに分類できます。

それぞれの特性や違いは以下の通りです。

種類 特性
セメント系 ●  建築現場でよく用いられる最も一般的なグラウト材

●  現場で水を練りこむだけで作れる

ガラス系 ●  土木工事やダム建設で用いられるケースが多い

●  乾燥すると非常に頑強に固まる

合成樹脂系 ●  軽くて扱いやすい

●  ひび割れの補修などに用いられる

施工の際は、それぞれの特性をよく踏まえ、適したグラウト材を用いるようにしましょう。

グラウトの施工方法|5つのステップで説明

グラウトの施工方法は、大きく以下の5つのステップに分けられます。

1. 型枠を組み立てシール処理する
2. 注入口やエア抜き口を設置する
3. グラウトを混錬する
4. グラウトを注入する
5. 注入部をよく養生する

それぞれの手順がなぜ必要なのか理解し、流れを覚えましょう。

1.型枠を組み立てシール処理する

最初に、グラウトを注入・充填する箇所を清掃し、きれいにしたあとで木製型枠を設置します。
グラウト材を注入する際の圧力で壊れたり崩れたりする場合があるので、型枠は頑丈な構造にしましょう。

型枠設置後は、注入したグラウト材が漏れてこないように発泡ウレタンなどを用いて隙間を処理します。

2.注入口やエア抜き口を設置する

注入工法の場合は、施工部分に注入口を開けます。
注入する方向を十分に考慮しましょう。

また、空気の抜け道となるエア抜き口の設置も必要です。
空気を残さないよう、グラウトがエア抜き口から漏れ出てくるまで充填する必要があります。
適切な場所をよく考え、必要な数のエア抜き口を設置しましょう。

3.グラウトを混錬する

グラウト材を水とよく混ぜます。
練り方にばらつきがあったり、水とのバランスに問題があったりすると強度に差が出るため、十分な練りこみが必要です。

人の手で練りこむのではなく、ハンドミキサーやグラウトミキサーを活用するとよいでしょう。
マシンを用いれば、精密な練りこみが可能になります。

4.グラウトを注入する

ポンプを用いるときは、注入の際に発生した圧力でホースが抜けたり型枠が変形したりしないよう注意が必要です。
圧力計で管理するとよいでしょう。

注入時に叩くなどの衝撃を与えてはいけません。
型枠の隙間からグラウト材の漏れが起こっていないかも確認しましょう。

5.注入後よく養生する

グラウトを注入したあとは、振動や衝撃を与えないように気をつけて養生します。
エア抜き口や、隙間処理した部分から漏れていないかなどもよく確かめましょう。
5℃以上の気温が必要なため、冬場の工事ではブルーシートなどで覆うなどの対策を施す必要があります。

施工箇所が凍結しないように注意しましょう。

グラウトの施工で注意すべきポイント2つ

グラウトは優れた注入材ではあるものの、施工にあたってはいくつか注意すべきポイントがあります。

1. どこに使用すべきかよく検討する
2. 硬化にかかる速度も十分に考慮する

上記2点は、特に注意したいポイントです。

1.どこに使用すべきかよく検討を

グラウトは粘性が低いためよく広がり、隙間やひび割れなどによく入り込みます。
基礎部分に使った場合は美しく仕上がり、経年劣化に強く、建物の強度を高める効果もあります。

このような機能性の高さから、グラウトはモルタルやセメント、コンクリートなどに比べて高額です。
そのため、施工場所はよく考えて絞りこむ必要があります。
使い勝手がいいからと大量に用いると、予算オーバーになりかねません。

必要最低限の量を使うようにしましょう。
一般に、建物の柱の付け根など、将来的に収縮が起こっては困る場所にのみ用いるケースが多いです。

2.硬化にかかる速度も十分な考慮を

グラウト材は、製品によって硬化するまでの時間が異なります。
固まるまでの時間が長いと、トラブルに発展する恐れがあるので注意が必要です。

例えば、地盤の改良を目的に注入した場合、固まるまでの時間が5秒を超えると敷地を超えて外へと漏れ出すリスクがあります。
そうなると、近隣の家屋を持ち上げるといったトラブルが起こりかねません。

そのため、用いるグラウト材は固まるスピードが5秒以内のものを選びましょう。

村上建設は東京を中心に、大型施設の建設工事を行っています。
大きな現場に関わりたい、キャリアアップを目指したいという方はぜひ、ご応募お待ちしております!

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まとめ

グラウトは、隙間やひび割れを補強したり地盤改良や基礎工事に用いたりと、土木や建築の現場で広く活躍する資材です。
耐水性に優れるだけでなく、外気温の変化にも強く、暑さや寒さが厳しい中でも品質を保持できます。

施工の際は型枠を設置し、そこに練りこんだグラウトを注入・充填してよく養生するのが基本的な流れです。
優れた注入材ですが、高価なものでもあるため、工事のどの箇所に用いるかはよく検討して決めましょう。

 

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